ダージリン

「世界三大銘茶」の一つに数えられるダージリンは、
インド北部に位置するダージリン地方で栽培されている。

そのさわやかな味や香りは、他の種類の紅茶では得られないものであり、
「紅茶のシャンパン」との異名を持つ。

ダージリンの歴史は、1841年にイギリスのカンベル博士が中国の茶樹をダージリン地方に植えたことに始まる。
その2年前にアッサム種が発見されていたが、イギリス人はインドで中国種の栽培を試みた。

想いと裏腹に、植えられた茶樹のほとんどは生育せず、
インドでの中国種栽培は不可能だと思われた。
しかしその時、唯一残ったのがダージリン地方に植えた茶樹であった。

広いインドの大地の中で、標高2000メートルを越えるこの地方の気候と風土のみが中国種の栽培に適していた。
このことにより、ダージリンは「奇跡のお茶」として珍重されるようになり、現在では、約80の農園で栽培されている。